包茎は、男性のペニスに皮が覆われている状態のことです。この状態を改善するための包茎手術とは、一体どのようなもので、何種類の手法があるのかを説明します。
多くの人にとって、手術内容について想像がつかないかもしれませんが、実際は少なくとも5種類の手法があります。皮が余っているペニスに対して、どの部分をどのように切るか、または切らずに縫うかによって分類されます。
各手法には特徴があり、「見た目」や「感度」、「費用」に差が出ます。包茎手術を検討している方は、包茎手術を検討する方はこれらの重要な情報を正しく把握すべきです。手術に関する情報がないために、必要のない手術をして後悔する人もいます。
この記事では、包茎手術の方法について説明し、各種の価格帯や品質の違いについて紹介します。
ペニスの部位ごとの名称
手術方法について説明する前に、ペニスの部位の名称について説明します。この知識があれば、手術方法の説明がより理解しやすくなります。

部位 | 外観的特徴 | 感度的特徴 |
鬼頭 | ・ペニスの先端部、かりくび ・勃起時に亀頭が露出しないと包茎 | ・かなりの性感帯 |
カリ | ・亀頭にあるエラの張った部分 ・亀頭の中で一番太さがある | ・性感帯 |
包皮 | ・亀頭をおおっている皮 ・包皮が長いと包茎の要因になる ・濃い茶色(ツートンカラーの要因) | |
包皮口 | ・尿が出る穴の部分 ・包皮口が狭いと包茎の原因 | |
包皮小帯 | ・亀頭と陰茎をつなぐ帯状の組織 ・切除すると見た目に違和感が出やすい | ・性感帯 |
包皮内板 | ・平常時は包皮の中で内側になる部分(亀頭に触れる側) ・薄いピンク色 | ・性感帯 |
包皮外板 | ・平常時は包皮の中で、外側になる部分 ・濃い茶色 | ・性感帯 |
メスで皮を切除する包茎手術
ペニスの皮を切除する手術について紹介します。多くの人が手術と聞くと、この方法を想像するでしょう。しかしながら、皮を切除しない方法もあります。この手術は、糸で皮を留めるだけのものです。
この2つの方法があると、どちらが良いのか迷うことになりますが、包茎を根本的に治したい場合は「切る手術」を選択する必要があります。包茎の原因である「長すぎて余っている皮」を物理的に切除するのが切る手術の特徴です。
切る手術には、切る位置や切り方によって多様な手法があります。まずは、最もオーソドックスな方法である「環状切開法」について見ていきましょう。
①環状切開法
-
- 見た目
- 2.0
-
- バレにくさ
- 2.5
-
- 手術の受け易さ
- 5.0
-
- 感度
- 2.5
-
- 価格
- 4.5
見た目 | 仕上がりが綺麗なら→5 |
価格 | 感度が鈍くならないなら→5 |
感度 | 感度が鈍くならないなら→5 |
手術の受け易さ | どのクリニックでも扱う手術なら→5 |
バレにくさ | 他人にバレにくいなら→5 |
環状切開法は、包茎手術の中で、最も基本的な手術方法
環状切開法は、長い歴史を持つ手術方法で、技術が確立しており、医師の技術の差が出にくいというメリットがあります。この方法は包茎手術の中で最もシンプルであり、価格も最も安いものの一つです。相場は10万円から20万円程度で、最安価格は3万円(特定のクリニックによっては異なります)です。
ただし、この方法にはデメリットもあります。切除位置が陰茎の真ん中になるため、仕上がりの見た目がツートンカラーになりやすいことがあります。これは、ペニスの皮に内側と外側があり、色味が異なるためです。また、縫合跡がペニスの真ん中になるため、傷跡も目立つ可能性が高いです。
環状切開法は、ほとんどの包茎手術クリニックで扱われているメジャーな手術方式の一つであり、泌尿器科で「健康保険」を適用できる手術方法の一つでもあります。一般的には、包皮小帯や包皮内板が残ることが多いため、感度の低下が少ない傾向にあります。
「環状切開法」について基本的な情報を紹介しました。この方法にはメリットとデメリットがありますが、これから説明する手術方法は環状切開法のデメリットを克服する上位の手術方法です。
②亀頭直下環状切開法
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- 見た目
- 2.0
-
- バレにくさ
- 2.5
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- 手術の受け易さ
- 5.0
-
- 感度
- 2.5
-
- 価格
- 4.5
見た目 | 仕上がりの綺麗なら→5 |
価格 | 価格が安ければ→5 |
感度 | 感度が悪くならないなら→5 |
手術の受け易さ | どのクリニックでも扱う手術なら→5 |
バレにくさ | 他人にバレにくいなら→5 |
亀頭のすぐ下で、環状切開法を行う場所を行う術式
最近のメンズクリニックで基本的な術式は「亀頭直下環状切開法」です。この術式では、皮を切除する位置を亀頭のすぐ下にすることで、手術跡が亀頭の出っ張りで隠れ、色味が変わる境界線も目立たなくなります。
これにより、女性にバレにくくなりますが、亀頭の周辺には「包皮小帯」や「包皮内板」があり、これらも切除することがデメリットとなり、性感帯であるため感度が低下し、また、見た目に「違和感」が生じる可能性もあります。
一般的な価格は15万から20万円程度です。注意すべき点は、メンズクリニックによっては手術の方式名が微妙に異なることです。また、「亀頭直下埋没法」といった名称もあり、また、「亀頭直下環状切開法」と名付けられていても、包皮小帯を切らないものもあります。
自由診療のクリニックでは、健康保険が適用されないため、手術名や価格も自由に設定することができます。クリニック間の比較をする際には、手術名だけでなく、どのような内容かも重要なポイントとなるため、確認することが大切です。
③亀頭直下環状切開法+包皮小帯温存法
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- 見た目
- 5
-
- バレにくさ
- 4.5
-
- 手術の受け易さ
- 3.5
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- 感度
- 4.5
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- 価格
- 2.5
見た目 | 仕上がりの綺麗なら→5 |
価格 | 価格が安ければ→5 |
感度 | 感度が悪くならないなら→5 |
手術の受け易さ | どのクリニックでも扱う手術なら→5 |
バレにくさ | 他人にバレにくいなら→5 |
前述の亀頭直下環状切開法に、「包皮小帯(裏すじ)」を残すオプションをつけた手術法です。この方法は、ペニスの見た目が最も自然な状態に近くなります。メスを入れる場所は亀頭直下で、包皮小帯を残すように行います。裏すじは目立たない部分ですが、ペニスらしさを出す役割もあります。裏すじがないと何となく不自然な感じがするため、外観を最優先する場合は残すほうが良いです。
包皮小帯を切り取らずにメスを入れると、切り口は『V』の形になるため、メンズクリニックでは「Vカット」や「SVカット」と呼ばれている場合があります。
価格相場は200,000円から400,000円程度となりますが、クリニックによって大きな差があります。低価格戦略のクリニックと技術重視の高価格戦略のクリニックでは価格に大きな差があります。
感度の良い包皮小帯(裏すじ)が残るため、セックスの快感が低下しないと言われています。また、傷跡も目立たないため、自然な状態に近い仕上がりになります。見た目と感度を重視する場合は、この術式が最適です。
同じ手術名であっても、包皮小帯を残さないクリニックもあるので、クリニックごとの特徴を確認することが大切です。
④根部切除法
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- 見た目
- 4.5
-
- バレにくさ
- 4.5
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- 手術の受け易さ
- 2.0
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- 感度
- 3.5
-
- 価格
- 2.0
見た目 | 仕上がりの綺麗なら→5 |
価格 | 価格が安ければ→5 |
感度 | 感度が悪くならないなら→5 |
手術の受け易さ | どのクリニックでも扱う手術なら→5 |
バレにくさ | 他人にバレにくいなら→5 |
陰茎の根元を切る方法」が根部切除法です。この方法は、チン毛が生えている部分に傷跡が残ることが少なく、また色味の違いもチン毛でカモフラージュできます。
デメリットとしては、行なわれるクリニックが少なく、また価格も高いことがあります。
この手術は、根元部分に切るため、皮が根元までムケる人以外は行うことができません。そのため、「真性包茎」や「カントン包茎」の人にはこの手術ができません。また、仮性包茎でも皮が根元まで全部ムケル人以外は行うことができません。
陰茎の根元には、「神経束や重要な血管」があり、また「手術後に陰茎のむくみや腫れが出やすい」といった理由から、最近はこの手術方法は採用されなくなっているのが現状です。
メリットとして、チン毛で隠れるため傷跡が目立たないというものがありますが、残念ながら対応しているクリニックが少ないことがデメリットです。
フリーハンド手術とクランプの手術のちがい
メンズクリニックの包茎手術料金について、同じ手術の方式にも関わらず、金額が異なることがあります。フリーハンド手術というのは、外科医の腕一本で金属メスを使って手術を行うものです。一方、クランプという器具を使って手術を行うものがあります。
フリーハンド手術は外科医の技術が要求されます。また、仕上がりも綺麗なため、手術料金はフリーハンド手術の方が高くなります。
器具を使ったクランプ手術
クランプ手術とは、包茎治療に特別に開発された器具を使って行われる包茎手術の方法です。「クランプ」という器具をペニスにかぶせて余った部分を電気メスで切除する方法です。
包茎の手術方式(切らない場合)
ここまでで見てきた手術は「切る手術」でした。ここからは切らない手術の2つを紹介します。
手術というと、メスを使って皮を切るイメージがありますが、「二重まぶたの手術」も切らない手術です。切らない手術の大きなメリットは、皮を切らないため、細胞の損傷が少なく、術後のダウンタイムが短く回復が早いことです。
もちろんデメリットもあります。皮を切除しないため、根本的には包茎が治りません。糸や接着剤が取れた場合、元に戻ってしまうリスクもあります。
⑤ナチュラルピーリング法
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- 見た目
- 3.5
-
- バレにくさ
- 3
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- 手術の受け易さ
- 3
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- 感度
- 3
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- 価格
- 3
見た目 | 仕上がりの綺麗なら→5 |
価格 | 価格が安ければ→5 |
感度 | 感度が悪くならないなら→5 |
手術の受け易さ | どのクリニックでも扱う手術なら→5 |
バレにくさ | 他人にバレにくいなら→5 |
代表的な切らない手術の一つがナチュラルピーリング法です。この方法は、皮を剥いた状態を維持するために縫い合わせるもので、二重まぶた整形の「ペニス版」とも言えます。
メリットとしては、回復期間が短いこと、手間が少ないこと、傷跡が小さいことが挙げられます。一部の人々は、切らないため痛みが少ないというメリットもあると考えられています。
しかし、この方法は根本的な治療を行っていないことがデメリットです。
包茎は皮が多いことが原因ですが、この方法は皮を取り除かないため、根本的な解決にはなりません。また、皮が多い人がこの方法を使うと、根元部分が蛇腹状になってしまう場合もあります。さらに、縫い合わせた糸が切れると、元の状態に戻ってしまいます。
まとめ
各種の手術について見ました。包茎手術には、主に「切る手術」と「切らない手術」があります。基本的に治療する場合、皮を切除する「切る手術」が唯一の選択肢となります。
「環状切開法」が切る手術の代表的な方法で、皮を輪状に切除しますが、切除する位置によってはツートンカラーになり、傷跡が目立つことがあります。また、性感帯も切除されることもあります。
これらの問題を解決するために、「亀頭直下環状切開法」(傷跡を目立たなくするために亀頭の真下に切除する)や「包皮小帯温存法」(性感帯の裏すじを残す)があります。
既婚者や彼女がいるので「傷跡は気にせず、包茎が治れば良い」という方や、これから多くの女性にペニスを見られるので「最高の見た目の包茎手術をしたい」という方。色々な状況や目的の方がいらっしゃると思います。
包茎手術を迷われている方は、ぜひ、どのようなペニスになりたいかを想像した上で手術方法を検討してください。
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